金融庁が2026年10月2日に公表した「NISA口座の利用状況調査」(2026年6月末時点)で、NISAの口座数が3,048万口座に達しました。累計の買付額は85兆円で、政府が掲げた目標(2027年12月末までに56兆円)をすでに超えています。「周りはどのくらい始めているのか」「自分と同じ30〜40代はどう動いているのか」が分かるデータなので、これから始める人にも、すでに始めている人にも参考になります。この記事では、調査結果を整理し、数字の読み方と注意点をまとめます。
調査結果のポイント:口座数・買付額ともに過去最大
| 項目 | 2025年末 | 2026年6月末 |
|---|---|---|
| NISA口座数 | 約2,821万 | 3,048万(半年で約227万増) |
| 累計買付額 | 約71兆円 | 85兆円 |
| 2026年上期(1〜6月)の買付額 | ― | 13.8兆円(過去最大) |
上期の買付額の内訳は、成長投資枠が10.2兆円、つみたて投資枠が3.7兆円でした。前年の同じ時期(合計10.5兆円)と比べて、約3割増えています。政府の目標は、口座数が2027年12月末までに3,400万口座で、現在はその約9割に達しています。
年代別:30代・40代はどう動いた?
報道によると、2025年末から2026年6月末までの半年間に増えた口座数は、年代別で次のとおりです。
| 年代 | 半年間の増加数 |
|---|---|
| 10代 | 約35.6万口座 |
| 20代 | 約39.7万口座 |
| 30代 | 約36.2万口座 |
| 40代 | 約34.1万口座 |
| 50代 | 約46.7万口座(最多) |
| 60代 | 約18.0万口座 |
30代・40代はそれぞれ30万口座台の増加で、50代が最も多く増えています。10代の口座は半年でおよそ3.7倍に増え、全体に占める割合は0.5%から1.6%になりました。2027年1月からは、0〜17歳もつみたて投資枠を使える「こどもNISA」が始まる予定で、子どもの口座は今後さらに増えるとみられています。この制度では、年間の投資上限が60万円、非課税で保有できる上限が600万円とされています。
「みんなが始めている」ことをどう受け止めるか
口座数が増えている背景には、新NISAの制度開始による関心の高まりに加え、物価上昇への備えや老後資金への不安があると考えられます。ただし、同じNISAでも、投資対象や金額、期間は人によって大きく異なります。周りの動きは、制度が広く使われているという参考情報にとどめ、自分の家計の余力と目的に合わせて決めるのが基本です。特に子育て世代は、教育費や住宅費など大きな支出が控えているため、無理のない金額設定が重要です。
数字を読むときの注意点
- 口座数=投資している人数ではない:口座を開設しても、買付をしていない「未稼働口座」が一定数あります。開設数の増加がそのまま投資の広がりを示すわけではありません。
- 対象範囲が資料によって違う:金融庁の数字は全金融機関が対象です。日本証券業協会の集計は証券会社のみで、口座数も買付額も小さく出ます。
- 買付額は「入金額」ではなく「買った金額」:評価額や損益を示す数字ではありません。
パパが自分の資産形成に活かすポイント
周りが始めているからといって、焦って始める必要はありません。大切なのは、生活防衛資金を確保したうえで、無理のない金額を継続することです。つみたて投資枠は年間120万円、成長投資枠は年間240万円までで、合計で最大360万円、非課税保有限度額は1,800万円です。教育費や住宅ローンなど、今後のお金の使い道を整理してから、毎月の積立額を決めましょう。
- 生活費の3〜6か月分の貯蓄を先に確保する
- 教育費の時期と金額から逆算して、投資期間を決める
- 投資対象は手数料や分散状況を確認して選ぶ
- 相場が下がったときの対応を、夫婦で事前に話し合っておく
📌 統計は「他人の行動」を示すだけ
NISAの口座数が増えているのは事実ですが、それが自分にとって最適な選択とは限りません。投資は元本割れのリスクがあり、将来の成果は保証されていません。家計の状況や目的に合わせて、無理のない範囲で判断しましょう。
✅ 今週やること
①生活費の何か月分の貯蓄があるかを確認する②すでにNISAを使っている場合は、年間の投資枠の使用状況を確認する③家族の教育費・住宅費の見通しを、夫婦で簡単に書き出す、の3つから始めましょう。
よくある質問(FAQ)
Q. NISAの口座数3,048万は、日本の人口の何割にあたりますか?
A. 口座数は人数ではなく口座の数です。1人が複数の金融機関で口座を持つことはできないため、基本的には口座数=利用者数に近い数字ですが、ジュニアNISAなど他の制度の影響や集計方法の違いがあるため、人口比で単純に判断するのは避けましょう。
Q. 金融庁と日本証券業協会で、数字が違うのはなぜですか?
A. 金融庁の調査は銀行や信用金庫なども含む全金融機関が対象で、日本証券業協会の集計は証券会社のみが対象です。そのため、口座数も買付額も金融庁の数字のほうが大きくなります。
Q. 30代・40代の口座は、どのくらい増えていますか?
A. 2026年上半期の半年間で、30代が約36万口座、40代が約34万口座増えました。50代が最も増えた年代で、約47万口座です。
Q. こどもNISAはいつから始まりますか?
A. 報道によると、2027年1月から開始予定で、0〜17歳がつみたて投資枠を使え、年間の投資上限は60万円、非課税保有限度額は600万円とされています。詳細は金融庁の発表で確認してください。
Q. 今からNISAを始めても遅くないですか?
A. 始める時期に正解はありません。大切なのは、生活防衛資金を確保したうえで、無理のない金額を長く続けることです。相場の高い時期は、時間を分散して積み立てる方法も考えられます。


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