厚生労働省が2026年7月31日に公表した「若年層における仕事と育児の両立に関する意識調査(速報)」で、これから親になる世代の「共育て」意識が明らかになりました。結果は、パパにとって励みになる面と、現実とのギャップを突きつけられる面の両方があります。「家事・育児は5:5で分担したい」と考える人は約4割いる一方、実際に5:5を実現できている家庭は約2割にとどまっています。この記事では、調査結果を整理し、ギャップを埋めるために夫婦でできることを考えます。
調査の概要:17〜39歳、約1万5,800人に聞いた
調査は2026年6月13日〜17日に実施され、対象は17〜39歳の15,845人です(速報値)。これから結婚・出産を迎える若い世代と、すでに子育て中の世代を含む調査で、仕事と育児の両立に関する意識を幅広く聞いています。まず押さえておきたい主な結果は次のとおりです。
| 質問 | 結果(約の数値は概数) |
|---|---|
| 配偶者と同じくらい主体的に子育てしたい | 約6割 |
| 希望する家事・育児の分担割合 | 「5:5」が約4割で最多 |
| 実際に5:5で分担できている | 約2割 |
| 共育てには社会や職場の支援が必要 | 64.8% |
| 両立しやすい職場なら「今の職場で働き続けたい」 | 約8割 |
| 育休を取りたい | 約9割(1か月以上の取得希望は約7割) |
「5:5で分担したい」は約4割、実現は約2割という現実
希望と実際の差は、約2倍あります。理由は人それぞれですが、調査では「共育てのために社会や職場の支援が必要」という回答が64.8%と最も多く、個人の頑張りだけでは解決しにくい壁があることがうかがえます。たとえば、残業や急な出張が多い職場では、夫婦の希望が5:5でも、実際には妻の負担が大きくなりがちです。パパが「やる気はあるのに現実が追いつかない」と感じるのは、決して珍しいことではありません。
出産後に希望する働き方:男女で違いがある
出産後に希望する働き方では、「フルタイムで定時帰宅」が約4割で最多でした。性別で見ると、男性は「フルタイムで定時帰宅」が約4割、「フルタイムで残業あり」が約2割。女性は「短時間勤務」が約4割、「フルタイムで定時帰宅」が約3割です。男性も定時で帰って育児に関わりたいと考えている人が多いことが分かります。一方で、男女の希望が少しずれているため、夫婦で事前にすり合わせておかないと、出産後に「思っていた働き方と違う」という衝突が起きやすくなります。
育休への意欲は高い。でも「取るだけ」では足りない
同調査では、育休を取りたいと答えた人が約9割、1か月以上の取得を希望する人が約7割にのぼりました。男性の育休への意欲は確実に高まっています。ただし、育休を取ること自体がゴールではありません。取得中に家事・育児をどこまで主体的に担い、復帰後もその役割を続けられるかが、共育ての実現には欠かせません。育休中に身につけた段取りや習慣を、復帰後の生活にも持ち込めるかどうかが分かれ目になります。
ギャップを埋めるために、夫婦でできる4つのこと
- 家事・育児を「見える化」する:名もなき家事も含めて書き出し、現在の分担割合を数字で確認します。
- 「5:5」にこだわらず、納得できる割合を決める:調査でも「共育てのかたちは家庭ごと」という回答が約7割ありました。働き方に合わせて7:3や6:4でも、夫婦が納得していれば問題ありません。
- パパが担当する「ゼロから最後まで」の領域を決める:朝食と保育園送り、お風呂と寝かしつけなど、丸ごと任せる範囲を作ると、頼まれなくても動けるようになります。
- 制度を使って働き方を調整する:育休、時短勤務、フレックスなどを、会社の人事に早めに相談しておきます。
📌 職場の理解が「続けたい」を左右する
調査では、仕事と子育ての両立がしやすいと感じている人の約8割が「今の職場で働き続けたい」と回答しています。職場の制度が整っているかどうかは、育児の問題だけでなく、キャリアの継続にも関わる重要な条件です。
✅ 今夜、夫婦で話してみること
①今の家事・育児の分担割合を、お互いの感覚で言い合ってみる②「ここは自分が丸ごと担当する」領域を1つ決める③育休や時短など、使える制度を一緒に確認する、の3つから始めてみましょう。
よくある質問(FAQ)
Q. この調査の数値は確定値ですか?
A. 今回紹介した内容は2026年7月31日に厚生労働省が公表した速報値です。詳細な集計や最終報告で数値が更新される可能性があるため、最新情報は厚生労働省の公式ページで確認してください。
Q. 「5:5」の分担は、時間で数えるのですか?
A. 調査では割合を回答者の感覚で答えています。実際の運用では、時間だけでなく、負担感や責任の重さも含めて考えるのが現実的です。夫婦それぞれが「公平だ」と感じられるかが大切です。
Q. 共働きでパパの帰りが遅い場合、どうやって分担すればいいですか?
A. 平日は難しくても、休日の朝食・買い物・習い事の送迎を固定で担当する、夜は食器洗いと翌日の準備を担当するなど、時間帯で役割を決める方法があります。無理なく続けられる範囲で、継続しやすい形を探しましょう。
Q. 会社の制度が整っていない場合は、どうすればいいですか?
A. まず育児・介護休業法に基づく制度(育休、短時間勤務、子の看護等休暇など)は法律上の権利として利用できます。会社の就業規則を確認し、人事や上司に早めに相談してみてください。
Q. 独身や子どもがいない家庭でも参考になりますか?
A. はい。今回の調査は17〜39歳の若年層全体を対象にしています。これから結婚や出産を考える方も、パートナーと家事・育児の希望を早めに話し合っておくと、将来のギャップを小さくできます。


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